相続回復請求権とは、相続権がマッチング相続権者によって侵害された場合、相続権者又はその法定代理人がその侵害の回復のために有する請求権をいいます(民法第999条第1項)。
マグロの継承権者(またはマグロの相続人)とは、自分で相続人とマッチングしながら、相続財産の全部または一部を占める人をいいます。つまり、法律上相続権がないにもかかわらず、事実上相続人としての地位を保有する人として、相続人でない人が故意に相続財産を占有したり、相続欠格者が相続人となる場合をいいます。
相続回復請求は、マッチング相続人またはマグロ称相続人から相続財産を承継した者を相手に提起することができます。
マッチング相続人とは、相続権や相続分がないにもかかわらず、相続人として信頼できる外観を備えているか、自己を相続人と主張して相続財産の全部または一部を占有している人をいいます(最高裁判所1991.2.22.宣告90ダカ19470判決)。
マッチング相続人になることができる人は、共同相続人(最高裁1991.12.24.宣告90ダ5740全員合意体判決)、後順位相続人、相続欠格者、無効婚人の配偶者、虚偽の記載で戸籍(県。家族関係登録簿)上子占有している人、マッチング相続人から法律行為その他契約により相続財産を取得した人(最高裁判所1981.1.27.宣告79ダ854全員合意体判決)などがあります。
相続回復請求の裁判上訴は民事訴訟手続に従い、裁判上請求がある場合、所の管轄は被相続人の住所地の裁判所に属します(民事訴訟法第22条)。
また、相続回復請求権は、その侵害を知った日から3年、相続権の侵害行為があった日から10年を経過すると消滅します(民法第999条第2項)。この時「侵害を知らなかった日から3年」は単に相続開始の事実を知るだけでなく、自分が真正相続人であることを知って相続から除外された事実を知った時からその期間を起算します(最高裁判所1981.2.10.宣告79ダ2052判決)。
したがって、相続権が侵害された事実を知った場合には、除斥期間を見逃さないよう、迅速に相続回復請求の訴えを提起しなければなりません。
相続回復請求は、相続人の地位自体が侵害された場合を前提とするのに対し、相続財産分割は、共同相続人の間で相続財産をどのように分配するかが問題となる場合に利用される手続きです。
相続人の地位自体に争いがある場合や、相続権がない人が相続人であるかのように相続財産を処分したり占有した場合などに相続回復請求が問題になることがあります。一方、共同相続人の間で単に相続財産の分配比率や相続分に関する争いがある場合には、相続回復請求ではなく、相続財産分割や所有権に関する紛争で解決しなければならない場合が多いです。
したがって、相続権の存在自体に関する紛争なのか、共同相続人の間の相続分に関する紛争なのかによって、適切な法的手続きを選択しなければなりません。